校門へ着く頃には、空はすっかり茜色に染まっていた。

那瑠は大きく伸びをする。


那瑠「久々に平和だな。」


綾人「黒焔も潰れたしな。」


真尋「これでやっと普通の高校生活か。」


その言葉に綺羅は少し笑う。


綺羅「……普通、ね。」


真尋「無理か?」


綺羅「無理だね。」


六人は同時に笑った。

すると星那が綺羅の袖を軽く引っ張る。


綺羅「どうしたの?」


星那「……帰ろ。」


綺羅「うん。」


星那は安心したように微笑む。

その何気ない”帰ろう”という一言が、綺羅にはたまらなく嬉しかった。

帰る場所。隣を歩く人。それがもう、一人じゃない。

そんな幸せを噛み締めながら、綺羅も星那の手を少しだけ強く握り返した。