星那は綺羅の手を見つめた。

自分から握り返そうとして。

少しだけ躊躇する。

綺羅はそんな星那を見て、小さく笑った。


綺羅「どうしたの?」


星那「……夢じゃない?」


綺羅は思わず吹き出した。


綺羅「夢じゃないよ。」


そう言って、もう一度優しく手を握り直す。

その温もりが伝わった瞬間。

星那はようやく実感した。

綺羅も、自分を選んでくれたことを。

星那の瞳が少し潤む。


綺羅「泣きそう?」


星那は照れたように笑う。


星那「……少し。」


綺羅「ふふっ。星那って、本当は泣き虫なんだね。」


星那は少しだけ困ったように笑う。


星那「綺羅の前だけ。」


その一言に、綺羅の頬が赤く染まる。


綺羅「それ反則。そんなこと言われたら照れるじゃん。」


二人は顔を見合わせ、自然と笑い合った。