星那は重ねられた綺羅の手を見つめる。

その温もりを感じながら、小さく笑った。


星那「病院でずっと考えてた。何でこんなに苦しいんだろうって。何で綺羅が笑うだけで嬉しいんだろうって。何で。綺羅の隣だけ安心するんだろうって。」


星那はゆっくり綺羅を見つめる。

もう迷いはなかった。


星那「分かったんだ。おれ、安心して眠りたかったんじゃない。綺羅の隣にいたかった。それだけだった。」


綺羅の瞳が少しずつ潤んでいく。

星那は少し照れたように笑いながら続けた。


星那「だから、もうこの気持ちは隠したくない。」


夕焼けが二人を優しく包む。

星那はゆっくり一歩、綺羅との距離を縮めた。

あと一歩。

その一歩を踏み出せば、もう後戻りはできない。

それでも星那は、一度も目を逸らさなかった。