星那は少し俯いた。
何から話せばいいのか分からない。
そんなふうに言葉を探しているのが、綺羅にも伝わってきた。
綺羅は急かさず、静かに待つ。
星那「……おれ昔から眠れなかった。」
綺羅は驚いたように星那を見る。
星那「目を閉じると嫌な夢ばっかり見た。起きても疲れててまた眠るのが怖くなって。だからずっと眠かった。」
星那は自分の手を見つめながら続ける。
星那「学校でも家でもどこにいても安心できなかった。だから誰とも関わらなかった。関わらなければ失うこともないって思ってた。」
綺羅は胸が締め付けられる。
いつも眠そうだった理由。
誰にも興味がなさそうだった理由。
全部、一人で抱えてきたものだった。



