それから数日後。

綺羅の回復は順調に進み、医師から退院の許可が下りた。

病室では看護師が点滴を外し、最後の説明をしている。


看護師「退院してもしばらくは無理をしないでくださいね。」


綺羅「はい。ありがとうございます。」


荷物をまとめ終えた頃、病室の扉が開いた。


真尋「迎えに来たぞ。」


那瑠「退院おめでと。」


綾人「やっとだな。」


紫月も静かに頷く。

その後ろには星那が立っていた。

綺羅と目が合うと、小さく微笑む。

綺羅も自然と笑みを返した。


真尋「じゃあ帰るか。」


綺羅は頷き、病室を出ようと歩き出す。

その時、背中にまだ少し痛みが走る。


綺羅「いたっ……。」


ふらついた身体を、誰よりも早く支えたのは星那だった。


星那「大丈夫?」


綺羅「ご、ごめん。」


星那「謝らない。ゆっくり。」


そう言って自然に綺羅の歩幅へ合わせて歩き始める。

その姿を見ていた真尋達は、顔を見合わせて小さく笑った。