病室の窓から夕日が差し込む。

二人だけの静かな時間。

星那はベッドへ座り直すと、綺羅の顔をじっと見つめた。


綺羅「な、なに?」


星那「……聞きたいことある。」


綺羅「聞きたいこと?」


星那は少しだけ視線を落とした。

言葉を探すように沈黙する。

やがて、小さく息を吸った。


星那「綺羅はおれを庇ったこと後悔してる?」


病室が静まり返る。

綺羅は少し驚いたように目を見開いた。

そして迷うことなく、小さく笑う。


綺羅「してないよ。一度も。」


星那はその答えを黙って聞いている。

綺羅は星那の目を真っ直ぐ見つめた。

綺羅「だってあの時、守れたって思えたから。だから後悔なんてしてない。」


その言葉に、星那の胸が熱くなる。

綺羅は優しく微笑んだ。


綺羅「もし、もう一回同じことが起きても。私はきっと、同じことをするよ。」


星那は何も言えなかった。

ただ、綺羅を見つめる瞳だけが、今まで以上に優しく揺れていた。