午後になり病室には真尋達がお見舞いに来ていた。


真尋「退院、来週くらいになりそうだってな。」


綺羅「うん。思ったより回復早いって。」


那瑠「よかったじゃん。」


綾人「退院祝い考えとかないとな。」


そんな話をしている横で、星那は綺羅のベッドへ肘をつきながら静かに欠伸をした。

綺羅はその姿を見て苦笑する。


綺羅「眠いなら寝たら?」


星那は綺羅を見る。

少しだけ考えてから、小さく口を開いた。


星那「……膝。」


真尋達の動きが止まる。


綺羅「え?」


星那「膝、貸して。」


あまりにも自然な一言だった。

綺羅は一瞬照れたものの、ふっと笑う。


綺羅「病院なのに?」


星那は小さく頷く。


星那「綺羅の膝がいい。」


真尋は吹き出しそうになるのを必死で堪え、那瑠は肩を震わせている。

綾人は顔を逸らしながら笑いを堪えていた。

綺羅は少し恥ずかしそうに頬を染めながらも、ベッドの上で身体を少しずらした。


綺羅「……ちょっとだけだからね。」


その言葉を聞くと、星那は安心したように綺羅の膝へそっと頭を預けた。

数秒後には穏やかな寝息が聞こえ始める。

真尋は呆れたように笑った。


真尋「早っ。」