病室には、心電図の電子音だけが静かに響いていた。
星那は椅子へ腰を掛けたまま、眠る綺羅をじっと見つめている。
長い睫毛。
少しだけ青白い頬。
規則正しく上下する胸。
生きている。
そのことに安心する反面、目を閉じたまま動かない綺羅を見るたびに胸が締め付けられた。
星那(……眠れない。)
身体は重い。
何日もまともに眠っていないせいで、瞼は今にも閉じそうだった。
それでも眠ることはできなかった。
もし、目を閉じている間に綺羅が目を覚ましたら。
もし、目を閉じている間に綺羅がまたどこかへ行ってしまったら。
そう考えるだけで怖かった。
星那はそっと綺羅の手を握る。
その温もりを感じると、少しだけ安心できた。
星那(……ここにいる。)
小さく息を吐き、綺羅の手を握る力を少しだけ強くした。



