数分後。

工場の外から救急車のサイレンが鳴り響いた。


真尋「来た!」


那瑠と綾人が入口まで走り、救急隊員を中へ案内する。


救急隊員「負傷者はこちらですか!」


真尋「あぁ!」


救急隊員達はすぐに綺羅の状態を確認し始めた。


救急隊員「意識レベル低下。すぐ搬送します!」


担架が運び込まれる。

星那は綺羅を抱き締めたまま離れようとしない。


救急隊員「君、一度離れて。」


星那は首を横へ振った。


星那「……嫌。」


救急隊員「このままじゃ治療できない。」


それでも星那の腕は緩まない。

真尋は星那の肩へそっと手を置いた。


真尋「星那。綺羅を助けたいんだろ。」


星那はゆっくり真尋を見る。


真尋「だったら先生達に任せよう。綺羅は絶対助かる。」


その言葉を聞き、星那は震える手を少しずつ離した。

救急隊員達はすぐに綺羅を担架へ乗せる。