真尋は我に返ると、大きな声を張り上げた。


真尋「星那!!落ち着け!!」


星那は涙で滲んだ目を真尋へ向ける。

真尋は綺羅の首元へ手を添え、脈を確認した。

そして小さく息を吐く。


真尋「大丈夫だ。綺羅は生きてる。気を失ってるだけだ!」


その一言で、星那の表情がわずかに変わる。


星那「……生きてる?」


真尋「あぁ。だから今は助けることだけ考えろ!」


紫月はすぐに携帯を取り出した。


紫月「救急車を呼ぶ。」


綾人「那瑠、道を開けろ!」


那瑠「あぁ!」


黒焔の下っ端達を押し退けながら、救急車が入れるよう道を確保する。

星那は綺羅を抱き締めたまま、小さく何度も呟いていた。


星那「……よかった。お願いだから。もう目を覚まさないなんて……しないで。」


その震える願いは、静かな夜空へと溶けていった。