話し合いが終わり、それぞれ準備を始める。

武器の確認。

バイクの点検。

地図の確認。

そんな中、一人だけ何もせずソファへ座っている人がいた。

星那だった。

まだ本調子ではないのか、どこか眠そうな表情をしている。

綺羅はゆっくり隣へ座った。


綺羅「無理しなくていいんだよ。」


星那は綺羅を見る。

そして、小さく首を横へ振った。


星那「行く。」


綺羅「でも……。」


星那「綺羅。」


名前を呼ばれ、綺羅は言葉を止める。

星那は眠そうな目のまま、静かに微笑んだ。


星那「一人じゃない。約束した。」


昨日、自分が握った綺羅の手。

『帰ってこよう。』

その約束は、星那の中でまだ続いていた。

綺羅はその言葉を聞いて、小さく笑う。


綺羅「……うん。一緒に帰ろう。」


その約束を胸に。

煌月は静かに立ち上がる。

黒焔との決戦の夜が、すぐそこまで迫っていた。