夕日がゆっくり沈み始める。

オレンジ色の光が部屋へ差し込み、穏やかな時間が流れていた。

星那はまだ綺羅の肩へ寄り掛かったまま、眠そうに目を擦る。


綺羅「少しは楽?」


星那「……うん。綺羅がいるから。」


また何の迷いもなく言う。

綺羅は照れたように笑う。


綺羅「そんなこと、さらっと言うんだから。」


星那は首を傾げた。


星那「変?」


綺羅「……ううん。変じゃない。でも、ずるい。」


星那は意味が分からないまま、小さく瞬きを繰り返す。

綺羅はそんな星那を見て、思わず笑ってしまった。

その笑顔を見た星那も、安心したように口元を緩める。

その時だった。

綺羅のスマホが小さく震える。

画面を見る。

知らない番号。

綺羅は少し迷いながら電話へ出た。


綺羅「……もしもし。」


受話器の向こうから聞こえた声に、綺羅の表情が一瞬で変わる。