その時だった。

膝の上の星那が小さく身じろぎする。


綺羅「星那?」


全員が星那へ視線を向ける。

ゆっくり瞼が震え、少しだけ目が開いた。

ぼんやりした視線が綺羅を映す。


星那「……綺羅。」


綺羅は安心したように微笑む。


綺羅「おはよう。」


星那は状況を理解しようとするように辺りを見回した。

そして、自分が綺羅の膝へ頭を乗せていることに気付く。

少しだけ瞬きを繰り返す。

真尋は笑いを堪えながら口を開いた。


真尋「やっと起きたか。」


那瑠「丸一日寝るかと思ったぞ。」


星那はまだ眠そうなまま、小さく身体を起こそうとする。

だが、その瞬間ふらりと身体が揺れた。


綺羅「危ない。」


綺羅はすぐに肩を支える。

星那は綺羅へ身体を預けたまま、小さく目を閉じた。


星那「……まだ眠い。」


その一言に、部屋の空気が少しだけ和らぐ。

真尋達も思わず笑った。

綺羅も小さく笑いながら、そっと星那の背中を支え続けていた。