綺羅は星那の寝顔を見つめたまま、小さく口を開いた。


綺羅「私……黒焔を見つけた。」


その一言に、部屋の空気が変わる。


真尋「……見つけたのか。」


綺羅は静かに頷く。


綺羅「五日間、ずっと張り付いてた。学校も休んで、倉庫にも来ないで、皇蓮司が現れる日も、人数も、全部調べた。」


真尋達は黙って話を聞いている。

綺羅は膝の上の星那を見つめながら続けた。


綺羅「もう少しで一人で乗り込むつもりだった。」


那瑠「バカ。」


思わず漏れた一言だった。

綾人も小さくため息を吐く。


綾人「お前一人で全部背負う気だったのか。」


綺羅は何も答えない。

答えられなかった。

その沈黙だけで十分だった。