紫月の一言に、真尋達は手を止めた。


真尋「でも、このままじゃ寝かせられねぇぞ。」


紫月は眠る星那を見つめながら静かに答える。


紫月「綺羅。」


綺羅「え?」


紫月「お前がここに座れ。」


綺羅は言われるままベッドへ腰を掛けた。

紫月は小さく頷く。


紫月「そのまま。」


綺羅はゆっくり星那の頭を自分の膝へ乗せる。

優しく前髪を整えながら、小さく笑った。


綺羅「……これでいい?」


その瞬間だった。

ぎゅっと握っていた手の力が少しだけ緩む。

さっきまで苦しそうだった表情も、ゆっくり穏やかになっていく。

静かな寝息だけが部屋へ響いた。


真尋「……落ち着いた。」


那瑠「一瞬じゃねぇか。」


綾人「綺羅じゃないと駄目なんだな。」


綺羅は眠る星那を見つめながら、優しく髪を撫でる。


綺羅「そんなに不安だったの……?」


返事はない。

それでも星那は安心したように、綺羅の膝へそっと頬を寄せた。