綺羅は星那の身体を支えたまま、その場へしゃがみ込んだ。
綺羅「星那……!」
何度呼び掛けても返事はない。
けれど呼吸は規則正しいし苦しそうな様子もない。
ただ眠るように目を閉じている。
綺羅は震える手で星那の額へ触れた。
少し熱い。
目の下には濃い隈。
近くで見ると、ここ数日まともに眠っていなかったことが一目で分かった。
綺羅「なんで……。」
どうしてここまで。
どうして私なんかのために。
その時、星那の手が無意識に綺羅の服をそっと掴んだ。
眠っているはずなのに離したくないと言うように。
その握りしめた手を見た瞬間、綺羅の胸が痛くなる。
綺羅「……ごめん。一人にしてごめん……。」
涙は出ない。
でも、胸の奥が苦しくて仕方なかった。



