六人は倉庫を出て、夕暮れの街を歩き始めた。

少し前まで肌寒かった風も、今日はどこか心地いい。

真尋と那瑠は前を歩きながら騒いでいる。

綾人は呆れながら二人の後ろを歩き、紫月は静かについていく。

綺羅と星那は自然と一番後ろになった。

しばらく沈黙が続く。

その沈黙を破ったのは綺羅だった。


綺羅「ねぇ、星那。」


星那「ん。」


綺羅「今日、寝言言ってたよ。」


星那の足がぴたりと止まる。

ゆっくり綺羅を見る。


星那「……寝言?」


綺羅「うん。覚えてない?」


星那は小さく首を横へ振った。


星那「全然。」


その表情を見る限り、本当に覚えていないらしい。

綺羅は少し迷ったあと、笑って誤魔化した。

綺羅「そっか。じゃあ秘密にしとく。」


星那は少しだけ首を傾げた。


星那「秘密?」


綺羅「うん。秘密。」


そう言って笑う綺羅を見て、星那も少しだけ安心したように笑った。