ゲームがひと段落し、真尋はソファにもたれながら大きく伸びをした。


真尋「そういやさ。」


那瑠「ん?」


真尋「星那って、昔からこんなんだったよな。」


綾人が頷く。


綾人「授業中も眠そう。」


那瑠「歩きながらでも眠そう。」


真尋「飯食ってても眠そう。」


三人の言葉に、綺羅は思わず笑ってしまう。


綺羅「そんなに?」


真尋「そんなに。」


即答だった。

紫月は静かに本を閉じる。


紫月「寝ることは好きなんだ。でも、眠ることは得意じゃない。」


綺羅は紫月を見る。


綺羅「どういうこと?」


紫月は少しだけ考えたあと、小さく肩をすくめた。


紫月「本人が話してないことを、俺達が話すことじゃない。そのうち、自分で話すだろ。」


それ以上は何も言わなかった。

綺羅も追及しなかった。

でも星那には、自分の知らない過去がある。

そのことだけははっきりと伝わってきた。