夕日がゆっくりと地平線へ沈んでいく。
川のせせらぎだけが、二人の間を静かに流れていた。
綺羅は膝を抱えたまま、ぽつりと呟く。
綺羅「……ねぇ。」
星那「ん。」
綺羅「どうしてそんなに私を放っておけないの。」
その問いに、星那はすぐには答えなかった。
少しだけ空を見上げ、静かに息を吐く。
星那「……怖いから。」
綺羅はゆっくり顔を上げた。
綺羅「怖い?」
星那は小さく頷く。
星那「大事な人を失うのは。」
その一言に、綺羅の瞳が揺れた。
星那は視線を川へ向けたまま続ける。
星那「もうそういう思いはしたくない。」
その声は小さかった。
だけど、今までで一番感情がこもっていた。



