綺羅は男達を突き飛ばし、一心不乱に駆け寄った。

地面へ膝をつく。

震える手で琉羽を抱き起こした。


綺羅「琉羽……!琉羽!!」


制服は真っ赤に染まっていた。

綺羅の手にも、温かい血が流れ落ちる。

止まらない。いくら押さえても止まらない。


綺羅「嫌だ……嫌だよ……お願いだから目を開けて……。」


琉羽はゆっくり瞼を開く。

苦しそうに息をしながらも、綺羅を見ると小さく笑った。

その笑顔は、いつもと何も変わらなかった。

まるで。

泣いている綺羅を安心させるように。

優しく。

優しく微笑んでいた。