皇蓮司はゆっくり鉄パイプを握り直す。
琉羽も最後の力を振り絞り、拳を構えた。
静寂。
次の瞬間二人が同時に地面を蹴り拳が交差する。
鉄パイプが唸る。
琉羽は身体を捻りながら皇蓮司の懐へ潜り込み、拳を叩き込んだ。
皇蓮司の身体が大きく揺れる。
しかし、その瞬間だった。
背後の死角にいた黒焔の下っ端が振り上げた鉄パイプが、琉羽の背中へ叩き付けられる。
ガンッ!!
鈍い音が響く。
琉羽の動きが止まる。
さらに皇蓮司が静かに笑った。
皇蓮司「終わりだ。」
振り下ろされた鉄パイプが、真正面から琉羽を捉えた。
ドゴッ――。
その衝撃で琉羽の身体が大きく吹き飛ぶ。
綺羅「琉羽ぅぅぅッ!!」
叫び声だけが廃工場へ響いた。



