綺羅は勢いよく地面へ転がった。


綺羅「っ……!」


咄嗟に身体を起こす。

目の前では琉羽が一人、皇蓮司の前へ立っていた。

肩で荒く息をしながら、それでも一歩も退かない。

皇蓮司は鉄パイプを肩へ担ぎ、薄く笑った。


皇蓮司「最後まで守る気か。」


琉羽は口元の血を拭う。


琉羽「……当たり前だ。綺羅には指一本触れさせねぇ。」


その言葉に、皇蓮司は鼻で笑う。


皇蓮司「もう立つ力も残ってねぇだろ。」


琉羽「それでも十分だ。お前を止める時間くらいは稼げる。」


綺羅は必死に立ち上がる。


綺羅「琉羽!!」


走ろうとする。

しかし、黒焔の下っ端達が前へ立ちはだかる。


綺羅「どけぇッ!!」


拳を振るう。

蹴り飛ばす。

それでも次から次へと男達が立ち塞がった。

綺羅の視界の先には、琉羽しかいなかった。