皇蓮司は退屈そうに息を吐く。


皇蓮司「終わりだ。」


その一言を合図に。

物陰へ隠れていた黒焔の下っ端達が、一斉に姿を現した。


真尋「っ……!」


真尋は思わず拳を握る。


真央「最初から、それが狙いだった。」


皇蓮司は最後まで正面から戦う気なんてなかった。

夜桜が力を使い果たし。

月華が現れるのを待っていた。

綺羅は琉羽を庇うように前へ立つ。

その瞬間。

琉羽が残った力を振り絞り、綺羅を強く突き飛ばした。


綺羅「っ!」


数メートル先へ倒れ込む。

次の瞬間だった。

皇蓮司が握っていた鉄パイプが、大きく振り下ろされる。

真央は苦しそうに目を閉じた。


真央「……綺羅はあの瞬間を、何度も夢で見てる。あの日から、一度も忘れられていない。」


倉庫には重い沈黙だけが残っていた。