真央の拳がゆっくり握り締められる。

真央「皇蓮司は夜桜と向き合わなかった。夜桜が最後の一人を倒した、その瞬間だった。」

背後の死角から鉄パイプ。

誰も気付けなかった。

ガンッ――。

鈍い音が廃工場に響く。

夜桜の身体が大きく揺れた。

真尋達は思わず息を止める。


真央「それでも夜桜は倒れなかった。」


振り返り、鉄パイプを持った男を殴り飛ばす。

皇蓮司へ向かって走る。

しかし、その背中へ横から後ろから何本もの鉄パイプが振り下ろされた。

真央は苦しそうに目を閉じる。


真央「……そこへ綺羅が来た。」


誰もその続きを想像したくなかった。

綺羅が見たもの。

それが今も彼女を苦しめ続けている理由なのだから。