真央はゆっくりと話を続けた。


真央「最初はただの小競り合いだった。黒焔が報復に来ても、その度に夜桜と月華が返り討ちにしてた。」


真尋達は黙って耳を傾ける。


真央「その頃には、この街じゃ有名だった。」


『夜桜月華』


その名を聞くだけで、不良達は道を空ける。

正面から挑んでも勝てない。

そう言われるほど、二人は圧倒的だった。


那瑠「そんなに強かったのか……。」


真央は静かに頷く。


真央「何十人来ても変わらなかった。夜桜が前を崩して、月華が一気に制圧する。二人の連携は誰にも真似できなかった。」


紫月は昨日の綺羅の喧嘩を思い出す。

あの速さ。

あの無駄のない動き。

あれが伝説の月華だった。

真央「だから皇蓮司は気付いた。真正面じゃ勝てないって。」