倒れていた黒焔の男が、血の混じった唾を吐きながら笑う。


男①「おい……覚えとけ。」


綺羅は振り返る。

男①は綺羅を睨み付けたまま、不気味に笑っていた。


男①「黒焔に喧嘩売ったこと……絶対後悔させてやる。」


綺羅は一歩前へ出る。

その瞳には迷いがなかった。


綺羅「だったら来れば?次も返り討ちにする。」


男達は悔しそうに歯を食いしばる。

その時だった。

今まで黙っていた琉羽が綺羅の肩へ手を置く。


琉羽「綺羅。」


綺羅「ん?」


琉羽は倒れた男達を見つめながら、小さく目を細めた。

琉羽「……こいつらこのままじゃ終わらない。」


その予感は、嫌になるほど当たってしまう。

それから数日後。

黒焔は報復を始めた。

夜桜月華と黒焔。

この街を揺るがす、長い抗争の始まりだった。