綺羅はゆっくりと周りを見渡した。

倉庫の中には、いつもと変わらない煌月のみんながいる。

安心する景色のはずなのに、胸の奥だけがざわついていた。


綺羅「……私、どうしてここにいるの?」


真尋は近くの椅子へ腰を掛ける。


真尋「街で喧嘩になってさ。」


綺羅「喧嘩……?」


真尋「あぁ。相手を全員倒したあとも止まらなくなってた」


綺羅は目を見開く。


綺羅「……私が?」


那瑠「覚えてねぇの?」


綺羅は小さく首を横へ振る。

綾人も苦笑しながら肩を竦めた。


綾人「星那が止めてくれなかったら、もっと大変だったかもな。」


その言葉に綺羅は一瞬だけ星那を見る。

椅子にもたれたまま静かに眠っている。

自分を止めたのは、星那だった。

胸の奥が少しだけ締め付けられた。