紫月もゆっくり立ち上がる。

その瞳はいつになく鋭かった。


紫月「場所は。」


構成員「中央商店街です!」


紫月「橘。」


橘「分かってる。」


すでに車の鍵を手に取っている。

真尋達も無言で後へ続いた。


那瑠「まさか……。」


綾人「違うといいけどな。」


誰も口には出さない。

けれど全員が同じ人物を思い浮かべていた。

星那だけは何も言わない。

ただ車へ向かう足だけが、いつもより速かった。

胸騒ぎが止まらない。

もし本当に綺羅なら。

また、一人で苦しんでいるなら。

――今度こそ。

守りたい。

その想いだけが、胸の中で強く膨らんでいた。