暖簾をくぐると、「いらっしゃい!」という元気な声が店内へ響いた。

店の奥からエプロン姿のおばちゃんが顔を出す。


おばちゃん「あら、煌月のみんなじゃない!」


那瑠「おばちゃーん!腹減った!」


おばちゃんは呆れたように笑いながら、那瑠の頭を軽く叩いた。


おばちゃん「相変わらず元気だけは一番ね。」


真尋「おばちゃん、今日も賑やかでごめん。」


おばちゃん「いいのよ。あんた達が来ると店まで明るくなるから。」


綺羅はそのやり取りを静かに見つめていた。

店員と客というより、本当の家族みたいだった。

おばちゃんの視線が綺羅へ向く。


おばちゃん「あら?可愛い子がいるじゃない」


綺羅は少し驚き、慌てて頭を下げる。


綺羅「は、初めまして。」


那瑠「転校生!」


綾人「昨日知り合った。」


おばちゃんは嬉しそうに笑った。


おばちゃん「そうなの。じゃあ今日はいっぱい食べなさい。この子達よく食べるけど遠慮しちゃダメよ?」


綺羅「……はい。」


優しい笑顔に、自然と頬が緩んだ。