那瑠「お前、それ本気で言ってる?」


星那「うん。」


綾人は額へ手を当て、大きくため息をつく。


綾人「これは重症だ。」


真尋「恋愛経験ゼロだろ。」


星那「ない。」


即答だった。

那瑠は吹き出し、綺羅も思わず笑ってしまう。


綺羅「そんなにはっきり言う?」


星那「聞かれたから。」


あまりにも真面目な返事に、倉庫はまた笑いに包まれた。

紫月だけは静かにその様子を見つめている。

普段の星那なら、こんな輪の中心にいることはない。

誰かにからかわれれば面倒そうにどこかへ行ってしまう。

それなのに今日は違う。

綺羅の隣に座ったまま、一歩も動こうとしない。

紫月は小さく目を細めた。

──星那らしくないな。