星那の視線がゆっくり動く。

自分の頭。綺羅の肩。そして、二人の距離。


星那「……。」


何も言わず身体を起こした。

那瑠はその瞬間を待っていたかのように吹き出す。


那瑠「やっと起きた。」


綾人「おはよう。」


真尋「爆睡だったな。」


星那「……寝てた。」


真尋「綺羅にもたれてな。」


その一言で星那の動きが止まる。

ゆっくり綺羅を見る。

綺羅も少し照れたように苦笑した。


綺羅「起こそうと思ったんだけど……。」


那瑠「無理無理。」


那瑠「寝た星那は起きねぇから。」


綾人「雷鳴っても寝てるぞ。」


真尋「前にソファから落ちても寝てたし。」


綺羅「えっ……。」


思わず笑ってしまう。

その笑顔を見て、星那は少しだけ目を逸らした。

耳だけが、ほんのり赤い。