綺羅「……え。」

思わず身体が固まる。

肩へ預けられたのは、星那の頭だった。

さらりと前髪が頬へ触れる。

近い。

思っていたよりずっと近い。

綺羅はゆっくり星那を見下ろした。

規則正しい寝息。

完全に眠っている。


綺羅「ちょ、ちょっと……。」


小さく声を掛けても反応はない。

困って真尋達へ視線を送る。

すると真尋はその光景を見るなり吹き出した。


真尋「寝たな。」


那瑠もゲームの手を止め、大笑いする。


那瑠「またか!」


綾人も苦笑しながら肩を竦めた。


綾人「いつものこと。」


綺羅「い、いつもの?」


真尋「あぁ。星那は寝たらどこでも寝る」


那瑠「しかも一回寝たら全然起きねぇ。」


綺羅はもう一度肩にもたれる星那を見る。

本当に微動だにしない。

こんな無防備な姿は初めて見た。

学校ではいつも気怠そうにしているだけだったのに。

少しだけ口元が緩む。

「寝顔……かわいい。」思わず心の中で呟いてしまい、自分で驚いた。

何考えてるんだろ、私。