真央「月ヶ瀬学園は進学校だ」


それは知っている。


真央「ただし普通の学校じゃねぇ」


ここ月ヶ瀬学園が進学校なのに不良校だっていうのは有名で普通の学校じゃないことは知っている。

真央の言葉に黙って耳を傾ける。

すると次の瞬間。


真央「女子はお前だけだ」


思考が止まった。数秒遅れて言葉の意味を理解する。


綺羅「……は?」


えっ?女子はお前だけだ?全然意味がわからない。ここ共学だよね??意味がわからなすぎて真央の顔を見るけど平然としていて冗談を言っている顔じゃない。


綺羅「いや待って。女子が私以外いないってこと?」


私は思わず身を乗り出した。


真央「いない」


綺羅「一人も?」


真央「一人も」


あまりにも即答すぎて頭が痛くなる。普通じゃないとは思っていた。

でも想像していた方向と違う。そんな私を見て真央は面白そうに笑った。


真央「大丈夫だろ」


何を根拠にと怒って言い返そうとした時だった。


コンコン――。


理事長室の扉がノックされる。


?「失礼します」


聞き覚えのある落ち着いた声がして扉が開き、一人の男が姿を見せた。


柔らかな茶色の髪に穏やかな目元。

その顔を見た瞬間、思わず目を見開く。


綺羅「……桐斗?」