儚い君と恋をする。


私の笑顔を見た彼の顔から、一瞬にして冷たさが消えていく。もの凄く懐かしいものを見たような…そんな顔をした…。


だけどそれはほんの一瞬で


次の瞬間、叶斗くんは顔を歪めて自分の頭を強く押さえた。


「…っ……っ!!!」

「叶斗くん……!?」

「あたま、が……痛ぇ……くそっ……!」


叶斗くんは苦しそうに頭を手でおさえると私から逃げるように背を向けた。


「……帰る……っ」


足早に去っていく彼の背中を、私はただ唖然と見つめることしかできなかった。


大丈夫…かな…?
お願い私のことを思い出して……っ


私は去っていく叶斗くんの背中を見つめながら強く強く願った。