──翌日
昨日は、あまりの恐怖にどうやって帰ったかあまり覚えてない。
放心してる私に彼は「また明日ね」なんて言ってた気がする……
だけれど、朝からビクビクしながら学校に向かったのに特に何もおきなかった。
「昨日のことは……、夢だったとか?たちの悪いまぼろし?」
そんな独り言をぽつりと歩く。
無事に学校に着いた私は昇降口で靴を履き替えると教室に向かった。
階段をのぼり騒がしい廊下を歩くと、自分の教室2-Aについた。
────ガラガラッ
扉を開けて教室に入ると、いつもと雰囲気が違っていた。
いつもの騒がしさがなくて、なぜだかいつもより静かだった。
不思議に思いながらも自分の席につくと、慌てたちーちゃんが青い顔をして私に駆け寄ってきた。
その様子にどうしたの?とちーちゃんを見つめると
「乃愛っ!噂の黒木くんが来てるのよっ!関わったらダメよ?!」
「黒木くんって、たしかあの噂の?」
彼の席にゆっくりと視線を向けると
ん?なんか、なんだろ……気のせいかな?
すごく見たことあるような……
頬杖を着きながら気だるげで、誰も寄せ付けない雰囲気を放つ美形の男の子。
そんな彼の姿に私の胸がドクッと嫌な音を立てる。
すごくすごく、見覚えがあるんですけど……。



