愁くんはストーカーと答えが出たところで二人で教室を出た。
とても嬉しそうな愁くんと二人で教室を出たところまではよかったけれど……
今私たちにはものすごい視線が降り注いでいる。
そりゃあ、あの黒木 愁と帰っているんだから当たり前だけど……すごく気まずい。
何度か隣をチラリと見るけれど、愁くんはまったく気にしていないみたい。
まぁ……気にするタイプじゃないことはなんとなくわかっていたけどね……。
彼は普通の人の感覚は持ち合わせてなさそうだもんな……。
なんて考えながら、たくさんの視線を集めながら一緒に学校を出る。
すると校門に異様な光景が広がっていた。
な、なにあれ……
校門前には黒塗りの車に強面なお兄さん達が、なぜかうろうろとしている。
まさか……!!
いや……、そんな事ないよね?
と、愁くんを見上げるとニコニコと涼しい顔をして「どうしたの?」と笑うから、違うのかな?と安心していると……
「愁さんっ!お迎えに参りましたっ」
す、涼しい顔して、やっぱり知り合いじゃんっ!!あの噂は、本当ってこと?!
私は恐ろしすぎる光景に、ぴたっと固まっていると、愁くんらしくない声が聞こえてくる。
いや……むしろこっちが本当の愁くんなのかな?!
「乃愛を見てんじゃねぇ……、視界に入れたら殺す」
「も、申し訳ございませんっ!!」
「俺は今から乃愛と帰るから邪魔。俺の乃愛が怖がってんのわかんねぇの?さっさと消えろ」
「かしこまりましたっ!」
恐ろしい雰囲気で強面のお兄さん達を睨んでいたのに、私に振り返ると優しくにっこりと笑う。
「じゃあ乃愛、帰ろうか」
私の手をしっかりと握るとキラキラの笑顔を私に向ける。
愁くんに頭を下げた強面さんたちは車に乗り込むと、私たちのうしろを黒塗りの怪しい車でずっと着いてきた。
本当に……なにこれ……。
まぢでやめてほしいです……。
あまりにも異様な光景に、私はもういろいろとビックリしすぎて言葉が出なかった。



