あのあと、さっきまで田中くんを殺そうとしていた愁くんはどこにいったのだろう?と思うほどに、機嫌が戻った愁くんと教室に戻る。
そんな単純な姿にすこしだけ、おかしくてバレないように「ふふっ」と笑ってしまった。
二人で教室に戻ったせいで、ちーちゃんは「なにがあった?!」と、根掘り葉掘り聞いてくるのだった。
さすがに内容がやばすぎてなんとなく濁して説明することしか出来なかったけどね。
そして、愁くんは教室に戻ってから特にトラブルをおこすことなく一日を過ごしていた。
そんなこんなで色々あった一日はあっとゆう間に過ぎていき、放課後になる。
今日も朝から刺激的すぎて疲れたなぁ〜なんて思いながら帰ろうと席を立つ。
だけれど、私の一日はまだ終わらないようです。
きゅっ……と手を掴まれる感覚にびっくりして目を見開く。
急に手を握られて誰?と一瞬びっくりしたけれども、たぶん愁くんですよね……。
たしかめるために後ろを振り向くと、そこにはやっぱり愁くんが私の手を握って、にっこりと綺麗な顔で微笑んでいた。
「えーと……どうしたの……?」
「今日からずっと一緒って言ったよね」
「う、うん……。私帰るだけだよ?」
帰るだけの私に一体なんの用があるのだろうか……と考えていると愁くんが嬉しそうに喋りだす。
「毎日一緒に帰ってたけどさ、今日からは横に並んで帰れる特別な日だよね」
え?昨日まで私一人で帰ってましたけど……?どーゆーこと?
「えっと……?」
「俺たち今日からは横に並んで帰れるんだよ?乃愛も嬉しいよね?俺はすごく嬉しくて楽しみにしてたんだよ
もちろん、一緒に帰ってくれるよね?」
顔を傾けながら、嬉しそうに聞いてくる愁くんの黒髪も一緒にさらさらと揺れる。
そんな姿を見つめながら、頭の中では新たな真実にびっくりしつつも、もちろん断れるわけもなくて
「……そ、そうだね……帰ろっか」
そう言って返事をするのだった。
もう彼と出会ってツッコミどころ満載すぎてなんて言ったらいいか毎回わかんない。
私たち昨日までずっと一緒に帰ってたんだね……と、愁くんの言葉が頭をぐるぐると回る。
うん……、ストーカーは愁くんで間違いないね。



