「行くぞ」 放課後。 白石くんはそれだけ言って歩き出した。 「え、あっ……」 私は慌てて後を追いかける。 足が長い。 歩くのも速い。 少し油断すると置いていかれそうだった。 「待って!」 思わず声をかける。 すると白石くんは振り返った。 「何だ」 「速い……」 私が言うと、白石くんは少しだけ眉をひそめた。 「悪い」 そう言って歩く速度を落とす。 意外だった。 もっと冷たい人かと思っていたから。