珀翔「何」
いつもの返事に私は少しだけ笑う。
前は怖かったその言葉も今は少し慣れた。
うるあ「あのさ」
言いかける。
でも写真のことは聞けなかった。
代わりに違う言葉が出る。
うるあ「今日はありがとう」
白石くんが首を傾げた。
珀翔「何が」
うるあ「生徒会室に居づらくなかったから」
すると白石くんは少しだけ驚いた顔をした。
珀翔「……それは伊織と玲夜のおかげだろ」
白石くんはそう言った。
私は思わず笑う。
うるあ「白石くんもいたよ」
一瞬だけ白石くんが固まった。
そして視線を逸らす。
珀翔「帰る」
それだけ言って歩き出した。
でも私は見逃さなかった。
夕日に照らされた耳が少しだけ赤かったことを。



