「……何」 低い声だった。 私は思わず固まる。 まさか白石くんから話しかけられるなんて思っていなかった。 「えっと……」 何て言えばいいんだろう。 ただ見ていただけなんて言えない。 私は慌てて言葉を探した。 「本、好きなんだなって」 我ながら変な返事だった。 でも。 白石くんは意外にも何も言わなかった。