顔をしかめた北原に、「わかってないなぁ」と身を乗りだす。
理解できない彼のために、ここは本気で語らねばならない。
「いい? 純愛は叶わないからこそ輝くのよ。見返りを求めない一途さ! 自分の気持ちを押し殺して好きな人の幸せを最優先する健気さ! 努力しても努力しても振り向いてもらえない不憫さ! 今まで散々女にモテ散らかしてきた北原が、初めての本気の恋に四苦八苦する滑稽さ! これがたまらないのよ。わかる?」
身振り手振りを交えて熱弁する私を見て、北原は「わかるかよ」とあきれ果てたようにため息をついた。
「この尊さを理解できないなんて、かわいそうに」
憐れみの視線を向けると、「じゃあお前は?」と問い返された。
「ん?」
「ほかの女に片想いしてる男にばっかときめいてたら、お前自身は幸せになれないんじゃねぇの?」
予想外の指摘に一瞬言葉に詰まり、すぐに「いやいや」と笑顔を作った。
「私はほら、恋愛とか無縁だから」
学生時代からこうやって、叶わぬ恋をする男友達を観察し応援するのが私の楽しみだった。
理解できない彼のために、ここは本気で語らねばならない。
「いい? 純愛は叶わないからこそ輝くのよ。見返りを求めない一途さ! 自分の気持ちを押し殺して好きな人の幸せを最優先する健気さ! 努力しても努力しても振り向いてもらえない不憫さ! 今まで散々女にモテ散らかしてきた北原が、初めての本気の恋に四苦八苦する滑稽さ! これがたまらないのよ。わかる?」
身振り手振りを交えて熱弁する私を見て、北原は「わかるかよ」とあきれ果てたようにため息をついた。
「この尊さを理解できないなんて、かわいそうに」
憐れみの視線を向けると、「じゃあお前は?」と問い返された。
「ん?」
「ほかの女に片想いしてる男にばっかときめいてたら、お前自身は幸せになれないんじゃねぇの?」
予想外の指摘に一瞬言葉に詰まり、すぐに「いやいや」と笑顔を作った。
「私はほら、恋愛とか無縁だから」
学生時代からこうやって、叶わぬ恋をする男友達を観察し応援するのが私の楽しみだった。



