「なに?まだなんかあんの」
「ちがくてっ、まだ出てないから脱がないでっ」
「……なんだよ、今さらじゃん」
ぽいっと着ていた服を脱ぎ捨て検査着に袖をとおす細いからだ。
昔のまま筋肉質だけど、今はかなり痩せてしまって骨張って見える。
ちゃんとご飯食べてるかな。
夜更かしばっかりして食欲不振になっちゃってるのかな。
入院初日は重度貧血で車椅子だったし、運動も思うように出来ないからストレス溜まってるのかな。
「そんな見惚れなくても」
「えっ!? あっ、ちがくてっ」
「ふっ、セクハラで逮捕するよ?」
「はぁーっ!? どの口が言ってるのよっ」
「くっくっくっ、じょーだんに決まってるじゃん」
ケラケラ笑うしょーくんはさぞ愉快そうでよかったデスネー。
あーもう、言うことやること聞かなさすぎてほんとペースが乱れちゃうよ。
そうだよ。君は昔から私の調子を狂わせる天才だったや。
私が何をしても、何を言っても、君のペースに巻き込まれて逆らえなくなってしまうんだ。



