「樹莉さま、メリークリスマス! さあ、どうぞドレッサーの前へ」
「メ、メリークリスマス、神谷さん」
ゲストルームに行くと、待ってましたとばかりに神谷は樹莉をドレッサーの椅子に座らせて、ヘアメイクを整えていく。
クリスマスソングを鼻歌で歌いながら、とても楽しそうだ。
「神谷さん、せっかくのクリスマスイブなのにお仕事をさせてしまってごめんなさい」
「とんてない。わたくし、とっても楽しくて!」
それはよく伝わってくる。
樹莉は傍らに置いたトートバッグに目をやった。
そこに神谷と黒木、それからもちろん亜紋へのクリスマスプレゼントを入れてある。
いつ渡そうかと考えているうちに、神谷が手際よくヘアメイクを終えた。
「さあ、樹莉さま。お着替えを」
そう言って見せられたのは、ブルーグリーンのマーメイドラインのドレス。
胸元はふんわりとギャザーを寄せてクロスさせたカシュクール。
最後に神谷は、アップに結った樹莉の髪に鮮やかな赤と白のポインセチアを飾った。
「まあ、とってもすてきです、樹莉さま」
「ありがとう、神谷さん」
そして樹莉は神谷へのクリスマスプレゼントを手渡した。
「メリークリスマス! いつもありがとうございます、神谷さん」
「ええ!? 一体、これは?」
「いいから。開けてみてください」
戸惑う神谷に、樹莉はラッピングされた小さな箱を手渡す。
それはパレ・ド・フローラオリジナルのブローチ。
白とピンクのブーケにスワロフスキーがちりばめられ、神谷のイメージにピッタリだと思って選んだ。
「なんてきれいなの……」
箱を開けてうっとり見とれる神谷に、樹莉はブローチを手にして制服の胸元に着けた。
「うん! とってもお似合い」
「ありがとうございます、樹莉さま」
涙ぐむ神谷に、「そんな大げさな」と笑いながら背中をなでていると、ノックの音のあとに黒木が姿を見せた。
「樹莉さん、お支度整いましたか?」
「はい。黒木さんにも、これを。メリークリスマス」
樹莉は今度は、天然木のコースターとコーヒー豆のセットを黒木にプレゼントする。
「えっ、わざわざ俺の為に?」
「もちろん。黒木さんにはとってもお世話になったから」
「ありがとう! って、待って。ちょっとギャグ入ってるよね?」
「あ、バレました?」
ウォールナットの丸形コースターには、さりげなくレーザーで『Woody』と刻印してあった。
「こんなにシックで上質なものなのに!」
「そう。だからフォントもオシャレに刻印しましたよ」
「そこじゃなーい!」
賑やかに笑い合っていると、不思議に思ったのか隣の部屋から亜紋が顔を覗かせた。
「どうした? みんなで盛り上がって」
「あ、亜紋さん」
ふと目をやって、樹莉は息を呑む。
髪をサイドに流してすっきりと整え、光沢のあるブラックスーツに身を包んだ亜紋は、いつにも増してかっこいい。
言葉を失っていると、同じように亜紋も樹莉をじっと見つめた。
「樹莉……」
立ち尽くす二人に、神谷がふふっと笑う。
「さあ、ではダイニングでお食事をどうぞ」
樹莉は亜紋に手を引かれて、隣の部屋に向かった。
「メ、メリークリスマス、神谷さん」
ゲストルームに行くと、待ってましたとばかりに神谷は樹莉をドレッサーの椅子に座らせて、ヘアメイクを整えていく。
クリスマスソングを鼻歌で歌いながら、とても楽しそうだ。
「神谷さん、せっかくのクリスマスイブなのにお仕事をさせてしまってごめんなさい」
「とんてない。わたくし、とっても楽しくて!」
それはよく伝わってくる。
樹莉は傍らに置いたトートバッグに目をやった。
そこに神谷と黒木、それからもちろん亜紋へのクリスマスプレゼントを入れてある。
いつ渡そうかと考えているうちに、神谷が手際よくヘアメイクを終えた。
「さあ、樹莉さま。お着替えを」
そう言って見せられたのは、ブルーグリーンのマーメイドラインのドレス。
胸元はふんわりとギャザーを寄せてクロスさせたカシュクール。
最後に神谷は、アップに結った樹莉の髪に鮮やかな赤と白のポインセチアを飾った。
「まあ、とってもすてきです、樹莉さま」
「ありがとう、神谷さん」
そして樹莉は神谷へのクリスマスプレゼントを手渡した。
「メリークリスマス! いつもありがとうございます、神谷さん」
「ええ!? 一体、これは?」
「いいから。開けてみてください」
戸惑う神谷に、樹莉はラッピングされた小さな箱を手渡す。
それはパレ・ド・フローラオリジナルのブローチ。
白とピンクのブーケにスワロフスキーがちりばめられ、神谷のイメージにピッタリだと思って選んだ。
「なんてきれいなの……」
箱を開けてうっとり見とれる神谷に、樹莉はブローチを手にして制服の胸元に着けた。
「うん! とってもお似合い」
「ありがとうございます、樹莉さま」
涙ぐむ神谷に、「そんな大げさな」と笑いながら背中をなでていると、ノックの音のあとに黒木が姿を見せた。
「樹莉さん、お支度整いましたか?」
「はい。黒木さんにも、これを。メリークリスマス」
樹莉は今度は、天然木のコースターとコーヒー豆のセットを黒木にプレゼントする。
「えっ、わざわざ俺の為に?」
「もちろん。黒木さんにはとってもお世話になったから」
「ありがとう! って、待って。ちょっとギャグ入ってるよね?」
「あ、バレました?」
ウォールナットの丸形コースターには、さりげなくレーザーで『Woody』と刻印してあった。
「こんなにシックで上質なものなのに!」
「そう。だからフォントもオシャレに刻印しましたよ」
「そこじゃなーい!」
賑やかに笑い合っていると、不思議に思ったのか隣の部屋から亜紋が顔を覗かせた。
「どうした? みんなで盛り上がって」
「あ、亜紋さん」
ふと目をやって、樹莉は息を呑む。
髪をサイドに流してすっきりと整え、光沢のあるブラックスーツに身を包んだ亜紋は、いつにも増してかっこいい。
言葉を失っていると、同じように亜紋も樹莉をじっと見つめた。
「樹莉……」
立ち尽くす二人に、神谷がふふっと笑う。
「さあ、ではダイニングでお食事をどうぞ」
樹莉は亜紋に手を引かれて、隣の部屋に向かった。



