「黒木、頼みがある」
執務室で、亜紋は黒木に切り出した。
「はい、なんなりと」
「パレ・ド・フローラで使用しているコースターを1枚もらってきてくれ。それから直近で、ホテルと旅行関係者が集まるパーティーを調べてほしい」
「ただちに」
一礼してから黒木はすぐさま身を翻す。
亜紋は一人神経を研ぎ澄ませ、やるべきことを考えていた。
1時間程して戻って来た黒木から、亜紋はコースターを受け取る。
中央にパレ・ド・フローラのロゴと、きれいな花の模様が描かれていた。
(樹莉……)
ふと思い出して胸が切なくなる。
「亜紋さん、パレ・ド・フローラの支配人からその後の様子を聞いてきました。更衣室とゴミ置き場が荒らされた件はすっかり落ち着き、お客様にも影響はなく、ホテルはいつものように盛況とのこと。樹莉さんも以前と同じように、明るく乗務をこなしているそうです」
「……そうか」
言葉少なに亜紋は答える。
樹莉が元気そうでよかった。
「それから次回のパーティーですが、来週ゴールデンワールドホテルで祝賀会が開かれます。ニューヨークに新しくホテルをオープンさせるとのことで、その発表を兼ね、ホテルや旅行関係者を招くパーティーです。恐らくサンセットトラベルの須藤社長も現れるかと。参加する場合、連絡の締め切りは明日まで。いかがなさいますか?」
亜紋は間髪入れずに黒木に命じた。
「出席の連絡を」
「承知いたしました」
必ずその日に金盛と須藤を問い質し、罪を認めさせてみせる。
亜紋は両手の拳をグッと握りしめた。
執務室で、亜紋は黒木に切り出した。
「はい、なんなりと」
「パレ・ド・フローラで使用しているコースターを1枚もらってきてくれ。それから直近で、ホテルと旅行関係者が集まるパーティーを調べてほしい」
「ただちに」
一礼してから黒木はすぐさま身を翻す。
亜紋は一人神経を研ぎ澄ませ、やるべきことを考えていた。
1時間程して戻って来た黒木から、亜紋はコースターを受け取る。
中央にパレ・ド・フローラのロゴと、きれいな花の模様が描かれていた。
(樹莉……)
ふと思い出して胸が切なくなる。
「亜紋さん、パレ・ド・フローラの支配人からその後の様子を聞いてきました。更衣室とゴミ置き場が荒らされた件はすっかり落ち着き、お客様にも影響はなく、ホテルはいつものように盛況とのこと。樹莉さんも以前と同じように、明るく乗務をこなしているそうです」
「……そうか」
言葉少なに亜紋は答える。
樹莉が元気そうでよかった。
「それから次回のパーティーですが、来週ゴールデンワールドホテルで祝賀会が開かれます。ニューヨークに新しくホテルをオープンさせるとのことで、その発表を兼ね、ホテルや旅行関係者を招くパーティーです。恐らくサンセットトラベルの須藤社長も現れるかと。参加する場合、連絡の締め切りは明日まで。いかがなさいますか?」
亜紋は間髪入れずに黒木に命じた。
「出席の連絡を」
「承知いたしました」
必ずその日に金盛と須藤を問い質し、罪を認めさせてみせる。
亜紋は両手の拳をグッと握りしめた。



