春は眩しくて、届かない



放課後のコンビニは、
制服姿の学生で少しだけ混んでいた。



「……ほんとに奢るんだ」



小さく笑うと、
柏木くんは「言っただろ」と気だるそうに返す。


店内に流れる音楽と、
レジの電子音。


その全部が、
なぜか今日は少しふわふわして聞こえた。



「なんでもいいの?」



「ん」



「じゃあ逆に迷うんだけど」



デザートコーナーの前で、
陽奈はしゃがみ込むみたいにしながら並んだスイーツを見た。