——大丈夫。 ただ、 今日はたまたま一緒に帰らないだけ。 それだけのはずなのに。 並んで歩いていくふたりの背中が、 ゆっくり廊下の向こうへ消えていく。 その瞬間。 胸の奥で、 小さく何かが軋む音がした。 まるで、 私たちの“いつもの日常”が、 少しずつ壊れていく音みたいに。