春は眩しくて、届かない



鈴野とはまた全然違うタイプ。


鈴野は太陽みたいに目立つけど、
水瀬は静かな場所の方が似合う。


図書館とか。
夏の夜道とか。



「……まあ、話しやすかったかも」



誰に聞かせるでもなく呟く。


ただそれだけ。


なのに帰り道、気づけばさっきの会話ばっかり思い出している自分に、少しだけ眉を寄せた。



「……勉強しすぎたかな」



小さく息を吐いて、
湊は夜道をそのまま歩いていった。