春は眩しくて、届かない



七月の終わり。


明日から、テスト勉強期間に入る。


部活も早く終わるようになって、校内はどこか落ち着かない空気だった。



「やばい、今回ほんと赤点の気配する」



陽奈が机に突っ伏しながら呻く。



「まだ期間入ってないよ」



「でも気持ちはもう追試」



「早いって」



思わず笑うと、陽奈は顔を上げた。



「りのんは?図書館?」



「うん、いつものとこ」



「えら……」



陽奈は尊敬するみたいに言って、それから少し申し訳なさそうに笑った。



「わたし塾なんだよねー」



「今年もなんだ、頑張って」



「りのんもね!」



そうして別れた放課後。


わたしは、いつもの図書館へ向かった。