春は眩しくて、届かない



放課後。


教室の窓はもうオレンジ色で、
日直の声だけが静かに響いていた。


帰ろうと思って廊下を歩いていた時だった。


階段のほうから、
低い声が聞こえる。



「……だから期待すんなって」



思わず足が止まる。


聞こえてはいけない声みたいだった。