「この度は申し訳ございませんでした」
次の日、あたしと鮫島はワタセホテルの一室で、頭を下げていた。
「藤原さんに確認する前に私が誤投稿してしまい——」
「上司である私の監督不行き届きです。責任は全て私にあります」
事情を話そうとする鮫島を遮る。
そう、こんな所で鮫島には折れてほしくない。
九条さんは冷静な声で、話し始める。
「頭を上げてください。関係各社には昨晩、私と藤垣統括で謝罪済みです」
——知っている。
あの後、ビーナスベルトであたしから事情を聞いた綾人。
すぐさま、九条さんや大垣さんと連絡して、あわただしくホテルへ戻って行った。
あたしも同じく、会社に戻り対応に追われ、帰宅したのは、とっくに終電が終わっていた頃だった。
(それでもまだ綾人は帰ってきてない……)
あたしが綾人の顔を見たのは、この謝罪の場だった。
「誤投稿に気付いたのが早かったこと、拡散率も低かったことが、幸いでした」
「ただ……藤垣統括と藤原さんの顔バレ……ですよね」
大垣さんが不安そうにあたしたちを見やる。
「私はどうってことありません」
「ですが顔が出てしまった以上…」
「俺もいいけどな」
「え?」
「散々、顔がいいって言われ慣れてるし。なら、俺が広告塔になればいいんじゃね?」
堂々とイケメン宣言する綾人に、場の空気が少し和らぐ。
「志穂」
「失敗した後の対応で評価は変わる」
「だから、鮫島さんも志穂も、仕事の失敗は仕事で挽回しろ」
綾人が何でもないことのように言ってのけた。
いっせいに視線があたしに集中する。
「はい……」
あたしはただただ、もう一度頭を下げることしか出来なかった。
次の日、あたしと鮫島はワタセホテルの一室で、頭を下げていた。
「藤原さんに確認する前に私が誤投稿してしまい——」
「上司である私の監督不行き届きです。責任は全て私にあります」
事情を話そうとする鮫島を遮る。
そう、こんな所で鮫島には折れてほしくない。
九条さんは冷静な声で、話し始める。
「頭を上げてください。関係各社には昨晩、私と藤垣統括で謝罪済みです」
——知っている。
あの後、ビーナスベルトであたしから事情を聞いた綾人。
すぐさま、九条さんや大垣さんと連絡して、あわただしくホテルへ戻って行った。
あたしも同じく、会社に戻り対応に追われ、帰宅したのは、とっくに終電が終わっていた頃だった。
(それでもまだ綾人は帰ってきてない……)
あたしが綾人の顔を見たのは、この謝罪の場だった。
「誤投稿に気付いたのが早かったこと、拡散率も低かったことが、幸いでした」
「ただ……藤垣統括と藤原さんの顔バレ……ですよね」
大垣さんが不安そうにあたしたちを見やる。
「私はどうってことありません」
「ですが顔が出てしまった以上…」
「俺もいいけどな」
「え?」
「散々、顔がいいって言われ慣れてるし。なら、俺が広告塔になればいいんじゃね?」
堂々とイケメン宣言する綾人に、場の空気が少し和らぐ。
「志穂」
「失敗した後の対応で評価は変わる」
「だから、鮫島さんも志穂も、仕事の失敗は仕事で挽回しろ」
綾人が何でもないことのように言ってのけた。
いっせいに視線があたしに集中する。
「はい……」
あたしはただただ、もう一度頭を下げることしか出来なかった。



